どの投資手法が良いの?

こんにちは。

今回は、初心者向けQ&Aの7回目の「どの投資手法が良いの?」についてです。

 

投資とは全然関係ないですが、「中学校でどの部活に入るのが良いか?」という質問について考えてみましょう。

サッカー、野球、バレー、陸上、卓球、吹奏楽、新聞・・・などなどいろいろな部活があると思いますが、どれが良いかはその個人が何をやりたいか?とかどういった長所を持っているか?といったことによって違うので、人ぞれぞれとしか言いようがありません。

たとえば、背が高い人は活躍できる可能性が高いのでバレー部を選ぶとか、厳しい練習が嫌であれば、練習が少ない部活を選ぶというような選択肢があるでしょう。

 

どの投資手法が良いかという質問に対しても、全く同じような考え方ができます。

ということで、いきなり、結論になりますが、個人の考え方、向き、不向きや目的などによって異なるので、一概にどの投資手法が良いということは言えません。

まずは、利益を出せそうとかおもしろそうと感じて興味を持った投資手法を勉強し、実際に試してみて、どの投資手法が良いか判断すると良いでしょう。

なお、新しく投資手法を試す場合は、うまくいくかどうかわからないので、必ず、小額で投資しましょう。
不安な方は、バーチャルトレードを利用して試してみても良いでしょう。

 

結論は書きましたが、これだけではなんのヒントにもならないと思うので、いくつかの投資手法についての管理人自身の見解、感想を紹介します。

 

 

バリュー投資・・・リスクは比較的小さいが、地味で飽きてしまう可能性あり

企業の収益、または、資産に比べて、割安となっている銘柄に投資するという手法です。

大きな損失を出しにくいというメリットがありますが、もともと不人気の銘柄が多いので、株価があまり変わらず、飽きてしまう危険もあると思います。

私のメインの投資手法ですが、単に割安というだけでなく、今後、収益が拡大しそうとか、話題になりそうな技術を開発しているといった割安以外にも目立つ要素を持っている銘柄を選べれば(そういった銘柄を探すのが難しいのですが・・・)、利益を出せる可能性が高くなります。

 

優待投資・・・初心者におすすめだが、株主優待だけを目当てにするのは危険

株主優待を導入している銘柄に投資する手法です。

この手法のメリットは、物がもらえてうれしいので、飽きにくいということが挙げられます。

ただし、通常は、株主優待よりも株価の動きの方が利益に与える影響が大きいので、株主優待の内容だけで銘柄を選ぶのは危険です。

割安の銘柄に投資するバリュー投資や成長している銘柄に投資するグロース投資と組み合わせて使うのがおすすめです。

 

グロース投資・・・難しいが、使える場面が多く、挑戦する価値あり

業績が伸びており、かつ、今後も伸びていくと思われる銘柄に投資する手法です。

これまでに業績が伸びていることは決算書類等を確認すればすぐわかりますが、今後どうなるかを予想する必要があります。

今後の業績予想は難しいのですが、使える場面が多く、用途が広いので、挑戦する価値はおおいにあります。

企業の成長性を確認することは多くの他の投資手法でも重要で、例えば、この記事にも挙げているバリュー投資、優待投資、IPO投資でも組み合わせて使うことができます。

 

短期売買・・・リスクは大きいが、すぐに結果がわかるというメリットあり

1日の間に何回も売買を繰り返すデイトレード、数日~数週間で売買を行うスイングトレードのように短期間で売買を繰り返して利益を稼ぐ手法です。

短期間で利益を出すために、値動きが激しい銘柄を売買することになるので、ハイリスク、ハイリターンです。

結果がすぐにわかることやセンスがあれば、短期間に利益を出せるというメリットもあるので、興味があれば試してみる価値はあると思います。

 

IPO投資・・・当選すればかなりの利益になるが、メインの投資手法にはなりえない

新規に上場する株式に投資する手法です。

通常は、新規上場する株をあらかじめ決められた価格(公募価格)で買う権利を抽選によって手に入れ、上場後に初めて付けた価格(初値)で売却します。

初値が公募価格の2倍以上になる銘柄も珍しくなく、また、どのような銘柄が高騰するかの見当をつけやすいため、公募価格で買う権利さえ手に入れることができれば、かなりの利益を出すことができます。

最近の例(2017/8に上場した銘柄)を見てみると、シェアリングテクノロジー(公募価格1,600円→初値2,990円)、トランザス(公募価格1,300円→初値3,510円)となっており、かなり割の良い投資になっています。

しかし、実際は、良い銘柄を公募価格で買う権利に当選することは非常に難しいです。

私の例を挙げると、IPOに応募し始めて5年以上、その間、500回以上は応募しましたが、当選したことは3回しかありません。
また、当選した銘柄も初値が高騰するような良い銘柄ではありませんでした。

普段から株式の売買を多くしていたり、資産が多い方(数千万円、下手したら数億円??)であれば、証券会社から便宜を図ってもらえて当選しやすくなるのかもしれませんが、そうでなければ、よほど運が良くなければ当選しません。

このように、IPO投資は、夢のある投資手法ですが、安定して利益を出すことが難しい(そもそも当選するのが大変)ので、メインの投資手法にはなりえません。

 

これで、第7回目のQ&Aは終了です。

なお、優待投資の概要、やり方については、このHPでも株と株主優待の基本の第4、5章で詳しく説明しています。

また、バリュー投資、グロース投資で使うファンダメンタル分析の基礎については、初級者~中級者におすすめの本で紹介している「株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書」がわかりやすくまとまっていると思います。

他の投資手法についてもこのHPで詳しく説明したり、書籍を紹介できれば良かったのですが、今後の検討課題とさせていただきます。