スクリーニング機能については、銘柄の探し方で軽く触れましたが、非常に便利な機能なので、もう少し詳しく説明していきます。
株式投資を行う場合、まずは、自分に身近な企業を投資対象として考えると良いのですが、詳しく調べた結果、業績が思ったほど伸びていなかったとか、1単元の価格が非常に高いなど投資する条件に合わないことが良くあります。
そのような場合、別のアプローチとして、具体的な企業から投資対象を探すのではなく、逆に、投資に合致する条件から銘柄を探すことができるスクリーニング機能を使うことができます。
スクリーニング機能は、多くの証券会社や株式のポータルページが提供しており、提供元によって、使える条件の内容や数、表示のしかたなどが異なっています。
いろいろと試してみて、自分に合ったものを使うと良いでしょう。
個人的には、SBI証券、楽天証券などが見やすくて使いやすいと思います。
ここでは、具体例として、SBI証券のスクリーニング機能を使って、2条件で、スクリーニングを行ってみます。
使い方は簡単で、SBI証券の国内株式のスクリーニングのページ(冒頭の画像)に条件を入力して、検索実行ボタンを押すだけです。
例1:投資金額と業種を指定する
まずは、投資金額の予算が15万円で、卸売業の銘柄に投資するというケースを考えます。
条件:業種設定:卸売業、投資金額設定:0万円以上15万円以下
を入力して、検索実行ボタンを押します。
条件に合う銘柄が、193銘柄出てきました。
検索結果には、配当利回り、PERなど検索条件に入れていない条件も表示することができ、銘柄選択の材料にすることができます。
例2:さらに業績、割安の条件を加えてみる
例1の検索結果の銘柄数がやや多かったので、次に、業績や割安の条件を加えて、再度、検索を行ってみます。
業績の条件は、今期経常利益が5%以上伸びていること、割安の条件は、配当利回りが3%以上、PERが10倍以下と仮にしてみます。
条件:今期経常利益変化率(%):最小値5、配当利回り(%):最小値3、PER(倍):最大値10
を入力して、検索実行ボタンを押します。
今度は、条件に合う銘柄が50銘柄出てきました。
スクリーニングで投資対象が見つかれば、必ず、その銘柄の個別ページで、再度、詳しく調べてから投資するようにします。
理由は、業務内容や過去数年の業績など、スクリーニングでは見えない部分を確認するためです。
第3章では、投資手法や銘柄の探し方、分析方法の基本などを紹介しましたが、具体的な例が少なかったので、ピンと来ない方も多くいらっしゃるかもしれません。
そこで、第4~5章では、投資の一例として、優待投資について詳しく見ていきます。
まずは、第4章で、株主優待の基本について説明します。